INTERVIEW

インタビューVo.4

<KYOTO>Sさま家族の3年目の暮らし

FAMILY

ご夫婦+お子さま1人

CATEGORY

中古戸建て
リノベーション

DIRECTOR

Yusuke Furuya

DESIGNER

Wakana Miyanoshita

FAMILY ご夫婦+お子さま1人
CATEGORY 中古戸建てリノベーション
PLANNER Yusuke Furuya
DESIGNER Wakana Miyanoshita

モルタルのキッチンに小上がりを利用したダイニングテーブル、
玄関からキッチンを抜けてパントリーまで続く広い通り土間など、
築約90年の古民家を改修した個性的な間取りや仕様が魅力的で
スクールバスの施工事例の中でも注目度の高いS様ご家族の住まい。
お引き渡しから3年が経過し、暮らしはどう変わられたのでしょうか。
お子さまの誕生、コロナ禍、たくさんの人との出会い、
3年間の暮らしについてじっくりお話いただきました。

bus

ー まずはじめに、お家を購入しようと思われたきっかけを教えてください。

妻) 前のマンションに4年くらい住んでいたんですけど、ずっと賃貸もなぁと思うようになって。そろそろ持ち家がほしいなと考えはじめたのがきっかけです。

ー 最初から「京都」「古民家」というのは決めていたんですか?

妻) そうですね。仕事のこともありますし、京都を離れるつもりはありませんでした。でも京都で新築するのは相当お金がかかるイメージ。中古を買ってリノベーションなら予算内でできるのかなぁという漠然とした考えで最初はいましたね。
古民家に関してはもともと興味があって。町屋を改修した雰囲気のいいカフェとか結構あるので、家もそういう感じにできるのかなぁって。せっかく京都で暮らしてるなら和の雰囲気を大切にしながら自分たちのスタイルで暮らすのも素敵なんじゃないかと思ったんです。私の友人の旦那さんが古民家を専門で扱っている不動産会社さんを知っていて、紹介してもらったのがはじまりでした。

ー 古民家は結構たくさん見られましたか?

妻) 実はそんなに見てなくて。もともと住んでみたいと思っていたエリアの近くだったこともありますし、車が置けるのもポイントでした。坂の上なのはちょっと気になりましたが、緑が多い環境も新鮮で。登記簿上は築90年となっていましたが、本当はもっと古いんじゃないですかねぇ。

ー 築100年近い家を買うことに不安とかはありませんでしたか?

妻) 不安よりも憧れが勝っていました。夫婦2人ともいいと思ったら即決しちゃうタイプで(笑)。家を購入した時点ではどこにリノベーションをお願いするかも決めていませんでしたし、もちろんスクールバスさんの存在もまだ知りませんでした。

ー そうなんですね!では、スクールバスはどうやって知りましたか?

妻) スクールバスさんはインターネットの検索で見つけました。確か「京都 リノベーション」とかで探して出てきたんだと思います。自分たちの予算と合うか少し不安になりながらスクールバスさんに相談に行ったのを覚えています。

ー 最初の印象はいかがでしたか?

妻) 最初にプランナーの古谷さんが対応してくださったのですが、これは難しいとかこれは無理かもとか、ネガティブなことをいっさい言われないのがすごく印象的で、予算に合わせてできることをやっていきましょうっていうポジティブな言葉にすごく安心しました。

ー どんな風にリノベーションしたいと最初に希望されましたか?

妻) こんな間取りにしたいとかよりもこんな雰囲気が好きでこんな素材が使いたくてみたいなお話をさせていただいたと思います。広い土間は最初からイメージしていたかもしれませんが、テーブルの感じとか小上がり部分をベンチにするとかは打ち合わせを重ねながら一緒に決めて行った感じですね。

bus

ー お引き渡しから現在までの家や暮らしのことをお聞きしたいのですが、まずは素材の経年変化などはいかがでしょうか?

妻) 床とかテーブルとか、木の色味はやっぱり変わってきています。もっと白かったのですがだんだん焼けて赤っぽくなってきました。子供がおもちゃを落としたりして床は結構傷だらけなんですが、全然気にならなくて。それも味なのかなという感じです。あと、無垢材は水をこぼしたりするとシミになりやすいって聞いたことがあったのですが、それは全然ないですね。蜜ろうを塗ったからかなぁ。蜜ろうって塗る時に結構硬くて大変なんですが、頑張って塗って良かったです。

ー ご自身で塗られたんですね?

妻) 床もですし、壁の漆喰や塗料も塗りました。すごい寒い時期だったのですが、やらないと住めないからと2人ともアドレナリンが出て。古谷さんにもアドバイスをいただきながらなんとか仕上げました。

ー 床に比べると壁はそんなに変化がないような?

妻) そうですね。すぐに汚れちゃうのかなぁと思っていたのですが、子供も意外と触ったりしないですし、全然きれいです。 住んでから気付いたのですが、壁の色が時間や天気によって変わるんです。カーキっぽかったり、ベージュっぽかったり、古谷さんが提案してくださった色なんですが、すごく気に入っています。

ー あと、古民家で気になるのが断熱・気密性。冬はどうやって過ごされているんですか?

妻) 結構大きい薪ストーブを入れたので真冬でも暖かく過ごせています。確かベルギー製のものだったかな。最初に暖房で空間を暖めてから薪ストーブを焚くと、鋳物なので1時間程でストーブ温度が安定して家が暖まります。その後はほぼ薪ストーブのみで過ごしていますね。床と壁に断熱材を入れていただいているので思っていたよりは寒くなくて。サッシも前に住んでた方がアルミのものに変えてくださっていたので隙間風もそれほど感じません。

ー キッチンやダイニングテーブルの使い勝手などはいかがですか?

妻) キッチンはすごく使いやすいです。モルタルと木の組み合わせもずっと気に入っていますし、テーブルももちろんお気に入りです。すぐ横にパントリーがあるのも便利ですね。すぐに取り出せてサッと片付けられます。


bus

ー お引き渡し後のスクールバスとの関係についてはいかがでしょうか?

妻) 何かあるたびに相談していますね。すぐに対応してくださって助かります。洗面台が割れちゃった時とかスイッチがだめになっちゃった時とか、家のことで不具合があったらすぐに電話して。すごく頼りにしています。あと、商談中のご家族を連れて見学に来られたことも何度か。みなさん興味を持ってくださるので、わかる範囲でお話しさせていただいて。ずっとお付き合いが続いています。

そういえばつい先日、スクールバスさんにこの棚を作ってもらったんです。今まで子供のおもちゃはテーブルの下の収納ボックスに入れていたのですが、ちゃんと片付ける習慣とか自分で本を選ぶ習慣をつけてもらいたくて。棚の一番下の段を子供のスペースにしてあとは好きなインテリアを飾って楽しめるように。最初は既製品の家具でと思ったのですが、長く使うものだから作ってもらおうと。色もちょっと濃いめでヴィンテージ感のある雰囲気にしたくて、すごく気に入っています。

ー リノベーションされた当初はヴィンテージ感みたいなところはあまり意識されていなかったように思いますが、そのあたりの趣味に変化が?

妻) ちょっと変わってきているかもしないですね。以前とは違って優しい感じのものよりもちょっとヴィンテージ感のあるものを選ぶようになったかもしれません。暮らしているうちに古民家に合うなぁと思うようになって。特に北欧のヴィンテージ家具とかに目が行くようになりました。
やっぱりリノベーションをする時ってその瞬間の100%を目指すんですけど、暮らしながらちょっとずつ変えながらっていうのもいいなと最近は思っています。

bus

ー この3年間でどんな風に暮らしが変わりましたか?

夫) ここに引っ越してきて、子供が生まれたのもそうですし、コロナ禍になったのもちょうどそのタイミングで。それまでは仕事が忙しくて家でゆっくりできることも少なかったのですが、家族と一緒にいられることが多くなった時期でもありました。インテリアとかにあまり興味がなくて妻に任せっきりだったのですが、すこしずつ好きになってきたりして。YouTubeでインテリアを見たり、DIYをするようになったり、自然と家の中を充実させる方向に気持ちが向くようになりましたね。

あと、一番思うのは、古民家で暮らすようになったことで様々なご縁が生まれました。インテリアに興味を持つようになってショップのオーナーさんと仲良くなったり、薪ストーブに使う薪を調達するために南丹にまで行くのですが、そこで一緒に薪割りをしてくださる方がいらっしゃったり、それまでのマンション住まいでは出会わなかったであろう人たちとたくさん繋がることができたのもなんか嬉しかったですね。

ー これから古民家リノベーションを検討されている人に何かアドバイスなどあれば。

夫) 少しでも古いものに価値を見出せる方はぜひ古民家リノベーションにチャレンジしていただけたらなと思います。100年くらい続く旅館で働いていて、海外のセレブの方たちとかもよくご利用いただくのですが、日本の古いものにすごく感動してくださるんです。そういうのを見ていると、やっぱり残していかないといけないなぁといつも思えて。

妻) 一年中半袖で過ごせる断熱・気密が優れたお家ももちろんいいんですけど、冬の寒さや夏の暑さを肌で感じて四季を楽しみながら自分たちで工夫していく暮らしを子供にも経験してほしいと思ったことも古民家を選んだ理由のひとつです。

夫) 子供が海外に出て行ったりした時に、自分は小さい時にこんな家に住んでたんだみたいな。日本人としてじゃないですけど、この環境で日本のことを学んでもらえればなとは思います。

妻) ちゃんとリノベーションしていただいたら古民家も決して住みにくい家ではないです。家の中で見たことない虫に遭遇することなんかはありますけど、ちょっとびっくりするくらいですぐに慣れますよ(笑)。

bus

ー スクールバスでリノベーションをして良かったですか?

夫) スクールバスさんには本当に感謝しています。憧れが勝って古民家を買ったはいいけどこれからどうすればいいんだろうという不安も少なからずあって。そんな中、古谷さんが親身に予算内でどれくらいのことができるかご教示してくださったのがすごく心強かったです。リノベーションをするにあたって、薪ストーブを導入して煙突を2階から見下ろす事に憧れがあったので、2階を吹き抜けにする事もできるんですかと聞いた時も「できますよ!」って。お任せして本当に良かったと思っています。

妻) 打ち合わせも毎回楽しかったですね。カフェで美味しいコーヒーもいただけましたし。好みをわかってくださるのでなんでも相談しやすかったです。

夫) そういえば、私がどうしても工事の前に地鎮祭的なお祓いをしたくて、古谷さんにお声かけしたこともありましたよね。そんな時も快く参加してくださって。これも縁ですね。この家を買ってリノベーションをしたらからスクールバスのみなさんとも出会えたので、これからもいろんなことに感謝しながら丁寧に暮らしていければと思います。

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INTERVIEWER:松本直丈
ノウル株式会社・コピーライター。建築・インテリア関連の取材・執筆多数。現在、自宅マンションのリノベーションを検討中。

   
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